「それ、実は違反です」と言われたら、ドキッとしませんか?
多くの交通違反は、スピード超過や信号無視のような分かりやすいものだけではありません。実は日常の運転の中で、本人にまったく悪気がないまま、無自覚に違反してしまっているケースが少なくないんです。
たとえば雨の日の水たまり、信号待ち中のちょっとした行動、ペットとのドライブ、カーナビの操作…。
「これくらい大丈夫でしょ」「みんなやってるし」と思っていた行為が、実は道路交通法にしっかり引っかかり、反則金や違反点数の対象になっていることもあります。
しかも怖いのは、行政処分だけではありません。状況次第では、損害賠償やトラブルに発展するリスクまで抱えることになります。事故を起こしてから「知らなかった」では済まされないのが、交通ルールの世界です。
この記事では、そんな無自覚に犯してしまいがちな交通違反を6つに厳選し、それぞれについて
- どの法律に違反するのか
- 反則金・違反点数はどれくらいか
- なぜ危険なのか、どんなリスクがあるのか
を、できるだけ噛み砕いて解説していきます。
「自分はゴールド免許だから大丈夫」「今まで捕まったことがない」という人ほど、ぜひ一度チェックしてみてください。
知らないだけで損をする運転を、ここで一緒に整理していきましょう。
結論|無自覚な行為でも「違反・責任」は免れない
結論からお伝えすると、交通違反かどうかは「本人の意識」では決まりません。
「危険だと思っていなかった」「そんなつもりはなかった」という理由は、法律上ほとんど考慮されないのが現実です。
今回紹介するような行為は、多くの人が
- マナーの問題だと思っていた
- グレーゾーンだと思っていた
- 警察に止められなければ問題ないと思っていた
という認識のまま、日常的に行ってしまいがちです。
しかし実際には、道路交通法で明確に義務が定められている行為や、状況次第で違反が成立するものが多く含まれています。
特に注意したいのは、次の3点です。
- 点数が付かない違反でも、反則金は発生する
- 違反にならなくても、事故を起こせば過失責任は免れない
- ドラレコや目撃者によって、後から問題になるケースが増えている
つまり、安全運転とは「危険を感じたらやめる」ではなく、
そもそも危険が起きないように、法律で定められた義務を守ることだと言えます。

このあと紹介する6つのケースは、どれも「やってしまいがち」なものばかりです。
一つずつ見ながら、何がアウトで、どうすれば防げるのかを整理していきましょう。
無自覚に犯しがちな交通違反6選
泥ハネ運転は「マナー違反」ではなく法律違反
雨の日に道路の水たまりを通過した際、歩行者に水や泥を跳ねかけてしまった経験はありませんか?
この行為は単なるマナー違反だと思われがちですが、実は道路交通法違反に該当します。
泥ハネ運転は、道路交通法第71条(運転者の遵守事項)に基づき、「他人に迷惑を及ぼさないような運転」を怠った行為として処罰対象になります。
具体的には、ぬかるみや水たまりを通過する際、
- 泥除け器を適切に設置する
- 速度を十分に落として徐行する
といった配慮を行い、泥水を飛散させない義務があります。
この義務を怠った場合、違反点数は付かないものの、普通車で6,000円の反則金が科されます。
JAFの検証では、時速40kmで水たまりを通過すると、水しぶきが身長150cmの人の肩付近まで達し、横方向にも約2m飛散することが確認されています。
時速20kmでも相当な水跳ねが起こり、時速10km程度まで落として初めて、歩道まで水が跳ねない状態になるとされています。
さらに注意したいのが民事上の責任です。
衣服のクリーニング代だけでなく、持ち物の破損、場合によっては休業補償や慰謝料を請求されるケースもあります。
「少しくらい大丈夫」という油断が、思わぬトラブルにつながりやすい行為の代表例だと言えるでしょう。
なお、泥ハネのように違反かどうか迷いやすい行為については、こちらの記事でも詳しく整理されています。
イヤホンを着用しての運転は「使ったか」ではなく「聞こえる状態か」で判断される
運転中にイヤホンで音楽を聴いたり、通話をしたりする行為について、
「イヤホン自体は禁止されていないから大丈夫」と思っている人は多いかもしれません。
確かに、イヤホンの着用そのものを一律で禁止する法律は存在しません。
しかし実際には、状況次第で交通違反が成立する行為です。
まず問題になるのが、道路交通法第70条(安全運転義務)違反です。
イヤホン使用によって周囲の音が聞こえず、事故や危険な状況を招いた場合、
- 違反点数:2点
- 反則金:9,000円(普通車)
が科されます。
さらに、多くの都道府県では公安委員会遵守事項として、
- 緊急車両のサイレン
- 警察官の指示や呼びかけ
など、安全な運転に必要な音や声が聞こえない状態での運転を禁止しています。
この場合は違反点数こそ付かないものの、反則金6,000円(普通車)の対象になります。
特に注意したいのが、骨伝導イヤホンや外音取り込み機能付きイヤホンです。
「聞こえるつもり」で使っていても、警察官の指示に即座に従えないと判断されれば、違反とみなされる可能性があります。
つまり判断基準は、
「イヤホンを使っているかどうか」ではなく、「必要な音を確実に認識できる状態か」という点にあります。
どうしてもナビ音声や通話が必要な場合は、イヤホンに頼らず、
視線や聴覚を奪われにくい環境を整えることが現実的な対策です。
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イヤホンを外し、音声案内やハンズフリー通話を車内スピーカーで行うだけでも、
違反リスクと事故リスクは大きく下げることができます。
信号待ちでの運転手交代は「一時的」でも複数違反になる
赤信号で停車している間に、
「少しだけなら大丈夫だろう」と運転席を交代したことはありませんか?
この行為は一見すると安全そうに見えますが、状況次第で複数の交通違反が同時に成立する可能性があります。
まず押さえておきたいのが、信号待ちは「停止」であっても、運転者が車から降りた時点で「停車」扱いになるという点です。
交差点内、または交差点の前後5m以内は駐停車禁止場所に該当します。
その場所でドライバーが車外に出た場合、
- 違反点数:2点
- 反則金:12,000円(普通車)
の駐停車禁止場所における停車違反となります。
さらに、車から離れる際には停止措置義務が課せられています。
具体的には、
- エンジンを停止する
- パーキングブレーキを作動させる
- キーを抜き、ドアをロックする
といった一連の操作を行わなければなりません。
これを怠ると、
- 違反点数:1点
- 反則金:6,000円(普通車)
の停止措置義務違反が成立します。
そしてもう一つ見落とされがちなのが、ドア開放時の安全確認義務です。
後方から来るバイクや自転車を確認せずにドアを開け、危険な状況を生じさせた場合、
- 違反点数:1点
- 反則金:6,000円(普通車)
の運転者の遵守事項違反に該当します。
特に都市部では、信号待ちの横をすり抜ける二輪車が多く、
ドア開放事故は重傷事故につながりやすいのが現実です。
ドアの開け方については、こちらの記事でより具体的な安全確認方法が解説されています。

「赤信号だから大丈夫」という判断は、法律上は通用しません。
運転手交代は、必ず駐車可能な安全な場所で行うようにしましょう。
ペットを膝に乗せての運転は「かわいい」では済まされない
犬や猫を膝に乗せたまま運転している光景を、街中で見かけることがあります。
「落ち着くから」「短距離だから」という理由でやってしまう人も多いのですが、これは明確な交通違反に該当します。
この行為は、道路交通法第55条2(乗車積載方法)違反です。
法律上、ペットは「人」ではなく物として扱われるため、運転操作や視界を妨げる状態での乗車は、不適切な積載と判断されます。
具体的には、
- ハンドル操作が制限される
- 急ブレーキ時にペットが前方へ飛び出す
- 驚いたペットが暴れて操作不能になる
といったリスクがあり、これらはすべて安全運転を妨げる要因になります。
違反が成立した場合、
- 違反点数:1点
- 反則金:6,000円(普通車)
が科されます。
実際、ペットを膝に乗せたまま警察官の停止命令を無視し、
そのまま逃走して逮捕に至った事例も報告されています。
「かわいそう」「一緒にいたい」という気持ちが、結果的にペットと自分の身を危険にさらしてしまうケースです。
では、ペットと安全にドライブするにはどうすればいいのでしょうか。
答えはシンプルで、運転席から完全に隔離し、固定することです。
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ドライブキャリーを使えば、ペットの飛び出しや転落を防げるだけでなく、
乗車積載方法違反のリスクも回避できます。

ペットの安全を守ることは、同時にドライバー自身の安全を守ることでもあります。
「膝の上」は愛情表現ではなく、危険行為だという認識を持つことが大切です。
追い越し阻止は「正義感」でも立派な交通違反
後ろから明らかに速い車が迫ってきたとき、
「制限速度は守っているし、譲る必要はない」と考えたことはありませんか?
しかしこの判断、実は交通違反になる可能性があります。
該当するのは、道路交通法第27条(他の車両に追いつかれた車両の義務)です。
この条文では、後方から追いつかれた車両に対して、次の義務を定めています。
- 追い越されるまで速度を上げてはならない
- 道幅が狭い場合は、左側に寄って進路を譲る
つまり、「自分は悪くない」「相手が速すぎる」という主観は関係ありません。
後続車の通行を妨げた時点で違反が成立します。
この違反が認定された場合、
- 違反点数:1点
- 反則金:6,000円(普通車)
が科されます。
なお、路線バスなど一部の車両はこの義務の対象外ですが、一般車両の多くは該当します。
追い越し阻止が特に危険なのは、感情の衝突を招きやすい点です。
結果として、あおり運転や急な追い越し、無理な割り込みにつながり、事故リスクが一気に高まります。
実際、追い越し阻止がきっかけでトラブルに発展するケースは少なくありません。
あおり運転との関係については、こちらの記事で詳しく解説されています。

安全運転とは「自分の正しさを貫くこと」ではなく、
交通全体を円滑に流す判断をすることです。
譲る行為は負けではなく、最も安全な選択だと言えるでしょう。
スマホだけじゃない「ながら運転」は想像以上に重い
「ながら運転」というと、スマートフォン操作を思い浮かべる人が多いかもしれません。
しかし実際には、スマホ以外の行為も処罰対象になることをご存じでしょうか。
まず明確に違反となるのが、カーナビや画像表示装置の注視です。
これは道路交通法第71条5の5で定められており、走行中にナビ画面やテレビ、動画などを注視する行為が該当します。
- 違反点数:3点
- 反則金:18,000円(普通車)
さらに、この状態で事故を起こした場合は、
- 違反点数:6点
- 1年以下の懲役または30万円以下の罰金
といった刑事罰の対象にもなります。
一方で、スマホやナビ以外にも注意が必要なのが、
- おにぎりやサンドイッチを食べる
- 飲み物のフタを開ける
- タッチパネル式エアコンを注視して操作する
といった行為です。
これらは道路交通法第70条(安全運転義務違反)として処罰される可能性があります。
- 違反点数:2点
- 反則金:9,000円(普通車)
ポイントは、「何をしていたか」ではなく、
ハンドル操作や前方注視が疎かになっていたかどうかです。
特に最近は、タッチパネル操作が前提の車が増え、
視線が前方から外れやすい環境になっています。
タッチパネル操作の危険性については、こちらの記事でより詳しく解説されています。
そして、ながら運転で事故を起こした場合にもう一つ問題になるのが、
「証拠が残らない」ことによる不利な立場です。
自分に過失が少なかったとしても、状況を説明できなければ、
責任を重く見られてしまうケースもあります。
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高画質なドライブレコーダーがあれば、事故やトラブル時に
「何が起きていたのか」を客観的に示す証拠になります。

ながら運転は「ちょっとだけ」の積み重ねで起こります。
操作を減らす工夫と、万一に備える準備の両方が、安全運転には欠かせません。
よくある誤解・注意点|「知らなかった」は通用しない
ここまで読んで、「意外と厳しい」「そこまで違反になるとは思わなかった」と感じた人も多いと思います。
それだけ、交通ルールには誤解されやすいポイントが多いのが現実です。
特に多いのが、次のような勘違いです。
危険じゃなければ違反ではない
「事故を起こしていないから大丈夫」「実際に危険はなかった」という考え方は、
法律上の判断基準とは一致しません。
道路交通法は、事故が起きる前に危険を防ぐことを目的としています。
そのため、結果的に事故が起きなかったとしても、危険な状態を作った時点で違反が成立します。
点数が付かないなら軽い違反
泥ハネ運転や一部の条例違反のように、
違反点数が付かないケースもあります。
しかしこれは「軽い違反」という意味ではありません。
反則金が科されるだけでなく、状況次第では民事上の損害賠償責任が発生することもあります。
警察に見られなければ問題ない
ドラレコの普及や目撃情報の共有によって、
その場で取り締まられなくても、後から問題になる時代になっています。
事故やトラブルが起きた際には、
「その行為が適切だったかどうか」が映像や証言から判断されます。
警察に見られなかった=セーフではありません。

交通ルールは、「捕まらないための知識」ではなく、
自分と周囲の人を守るための最低限の約束事です。
まとめ|安全運転は「気をつける」より「知って避ける」
今回は、無自覚に犯してしまいがちな交通違反を6つ紹介してきました。
どれも共通しているのは、「悪気がなくても違反になる」という点です。
交通違反は、スピード超過や信号無視のような分かりやすいものだけではありません。
日常のちょっとした行動が、法律上は明確な義務違反として扱われることもあります。
私自身、講師として多くの初心者ドライバーを見てきましたが、
事故やトラブルの多くは「知らなかった」「大丈夫だと思っていた」場面で起きています。
だからこそ大切なのは、
「もっと気をつけよう」と気合を入れることではなく、
そもそも危険や違反につながる行動をしない判断基準を持つことです。
交通ルールを知ることは、自由を奪われることではありません。
自分と同乗者、歩行者、そしてペットまで含めて、守れる範囲を広げるための知識です。
「知らずに損をする運転」を今日で終わらせて、
明日からは、少しだけ余裕のある安全運転を心がけてみてください。
参考文献・参考リンク
よくある質問
- Q骨伝導イヤホンなら本当に違反にならない?
- A
必ずしも安全とは言えません。
骨伝導イヤホンでも、緊急車両のサイレンや警察官の指示に即座に反応できない状態と判断されれば、公安委員会遵守事項違反に該当する可能性があります。「聞こえるつもり」ではなく、確実に認識できるかどうかが判断基準です。
- Q赤信号で完全停止していれば、車から降りても問題ない?
- A
問題があります。
運転者が車から降りた時点で「停車」とみなされ、交差点内や前後5m以内では駐停車禁止違反が成立します。信号待ち中でも、車外に出る行為は原則NGと覚えておきましょう。
- Qペットを助手席に座らせるのは違反?
- A
固定されておらず、運転操作や視界を妨げる状態であれば、乗車積載方法違反に該当する可能性があります。
助手席・後部座席に関わらず、
キャリーやハーネスで適切に固定することが安全で確実な方法です。










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