はじめに|なぜホイールもタイヤも大きくなっているの?
最近のクルマ、なんだか「足元」がやたらと大きく見えませんか?
昔は16インチや17インチのホイールが定番だったのに、今では19インチ、20インチ、さらには21インチなんてサイズが普通に新車で付いてくる時代です。そして驚くべきは、ホイールだけじゃなくタイヤそのもののサイズ(外径)もどんどん大きくなってきているということ。
「見た目がカッコよくなるからでしょ?」と思ったあなた、それも確かに理由の一つですが、実はそれだけじゃないんです。
クルマの性能、安全性、燃費、さらにはドライビングの快適さにまで関わってくる――そんな重要な変化が起きているのが「ホイールとタイヤの大径化」なんですね。
この記事では、その進化の理由やメリット・デメリット、さらには歴史までをやさしく丁寧に解説していきます。
車を買い替えようと思っている人も、カスタムを考えている人も、「なるほど!」がきっと見つかるはずですよ!
1. ホイール・タイヤ大径化の背景と現状
ちょっと前までは「ホイールをインチアップする=カスタム好きがやること」なんてイメージがありましたが、今では新車の純正仕様でも大径ホイールが当たり前になってきました。
例えば、昔は16インチや17インチが一般的だったのに、いまでは19インチや20インチが標準装備されている車種も多くなっています。特にSUVやスポーツタイプのクルマでは、見た目のインパクトも含めて、最初から大きなホイールを履いていることが多いです。
タイヤの「外径」も大きくなっている
ここでちょっと意外なのが、ホイールだけでなくタイヤそのもののサイズ(=外径)も大きくなっているという点です。
これまではホイールを大きくする代わりに、タイヤの厚み(扁平率)を下げて外径が変わらないように調整するのが一般的でした。でも最近は、「タイヤも一緒に大きくしよう」という流れが出てきてるんです。
たとえば、新型クラウンでは先代モデルと比べてタイヤの外径が約60mmも大きくなりました。プリウスにいたっては、なんと102mmのサイズアップ!これって数字以上にけっこうな違いなんですよ。
こうした大径タイヤは、単なる見た目の変化だけじゃなく、走行性能や燃費、安全性といったクルマの基本性能にも関係してきます。

次は、ホイールやタイヤを大きくすることでどんなメリットがあるのかを、もっと詳しく見ていきましょう!
2. ホイールとタイヤを大きくする理由(メリット編)
ホイールとタイヤが大きくなるのは、ただの“見た目の変化”ではありません。実は、運動性能・安全性・燃費効率などにもしっかりメリットがあるからなんです。それぞれの理由を分かりやすく紹介します!
■ ホイールの大径化のメリット
◎ブレーキ性能がアップする!
ホイールが大きくなると、より大きなブレーキローターを取り付けることができます。
最近のクルマは重くなりがちなので、それを止めるためには大きなブレーキが必要なんですね。
大径ローターなら接触面積が増えて制動力アップ。さらにテコの原理が働くことで、少ない力でも効率よく止まることができます。スポーツカーやSUVなど、ブレーキ性能が重要な車種で特に採用されやすい理由です。
◎見た目がかっこいい!
正直なところ、見た目のかっこよさも大事な要素です。大きいホイールに薄いタイヤって、なんか“キマってる”感じがしますよね。
これはレーシングカーのスタイルに近いこともあって、「大きいホイール=高性能な車」という印象を持つ人が多いからです。デザイン的にも、ホイールが大きくなると存在感がグッと増すので、スタイリッシュな外観に仕上がります。
◎低扁平タイヤが履けるようになる
ホイールが大きくなると、その分タイヤを薄く(扁平率を下げて)する必要があります。これがいわゆる低扁平タイヤ。
スポーツカーではおなじみですが、最近では普通車にも使われるようになっています。
■ 低扁平タイヤのメリット
◎コーナーに強くなる
扁平率が低い=タイヤが薄くなると、タイヤのサイド部分(サイドウォール)がしっかりしてグニャグニャしにくくなります。
結果として、カーブを曲がるときにしっかり地面をつかんでくれるので、コーナリング性能がアップ!
特に高速道路やワインディングなど、スピードを出すシーンで違いが実感しやすいです。
◎ハンドルの反応がシャープに!
タイヤの剛性が高まることで、ハンドル操作がよりダイレクトに伝わるようになります。運転のフィーリングが「クイックでキビキビ」した感じになるので、走るのが好きな人にはうれしいポイントですね。
■ タイヤ外径そのものを大きくするメリット
最近では、ホイールの大きさに合わせてタイヤの外径も大きくするトレンドが出てきています。その理由がこちら!
◎高負荷にも耐えられる
車が重くなったり、モーターで強いトルクがかかると、タイヤにもそれだけ大きな負担がかかります。大径化によって構造が強くなると、こうした負荷にも耐えられるタフなタイヤが作れるんです。
◎燃費が良くなるケースも
「大きくなったら重くなって燃費が悪くなるんじゃ…?」と思うかもしれませんが、細身×大径の組み合わせなら逆に燃費が良くなることも!
- 外径が大きいと空気圧を高められて転がり抵抗が減る
- 細いタイヤは空気抵抗が少ない
- 接地面が縦に長くなることで、グリップと効率のバランスが良くなる
実際、BMWの「i3」ではこの発想で超スリムな大径タイヤが使われ、未来の低燃費タイヤとして注目されました。

ここまでがメリットの紹介でしたが、良いことばかりではありません。
次は気になる「デメリット」について見ていきましょう!
3. デメリットもしっかり理解しよう
ホイールやタイヤの大径化にはたくさんのメリットがありますが、実はデメリットも見逃せないんです。特に日常使いの車であれば、こうしたポイントをしっかり知っておかないと、「見た目重視のカスタムで後悔…」なんてことも。
ここでは代表的なデメリットをひとつずつ解説していきます。
■ 乗り心地が悪くなる
ホイールが大きくなる=タイヤが薄くなる。これってつまり**「クッションが減る」**ということです。
タイヤの厚みがあることで、路面の凹凸を柔らかく吸収してくれていたのに、薄くなるとその吸収力がグンと落ちてしまいます。
段差や舗装の荒れた道では**「ゴツゴツ感」や「突き上げ感」**が増して、特に長時間のドライブでは疲れやすくなることも…。
■ 燃費が悪くなることもある
メリットのところで「細身の大径タイヤは燃費向上に貢献する」とお話ししましたが、そうじゃないパターンももちろんあります。
- タイヤが重くなることで車全体のバネ下重量が増加
- 接地面積が広くなって転がり抵抗が増える
この2つの影響で、燃費が悪化することもあるんです。特に、太くて重いスポーツ系のホイールやタイヤを選ぶときは注意が必要です。
■ 操作がシビアになる
低扁平タイヤはハンドル操作への反応が速くなる一方で、敏感すぎて扱いにくいという声もあります。
- 路面のうねりにハンドルが取られやすい
- 段差で「ガンッ」とくる衝撃が大きい
- 雨の日や荒れた路面でグリップの限界がつかみにくい
こうした変化は、運転に慣れていない人ほど「ちょっと怖い…」と感じやすいポイントです。
■ コストが高くなる
大径ホイールや専用タイヤは、パーツ代がそもそも高いです。
それに加えて、タイヤは定期的に交換が必要な消耗品。サイズが大きくなると、交換コストが一気に跳ね上がります。
さらに…
- 工賃が高くなる
- 在庫が少なく、選択肢も限られる
- チェーンなどの冬装備も割高
というように、長期的に見ると維持費がかかりやすいという点は押さえておくべきです。
■ ホイールやタイヤが傷つきやすい
タイヤが薄くなることで、ホイールと地面の距離が縮まります。
その結果、縁石にちょっと乗り上げただけでガリッ!と傷が入ったり、最悪ホイールが変形してしまうことも。
また、側面のゴムが薄くなることでタイヤの耐衝撃性も下がり、バーストのリスクが上がるという見方もあります。

このように、大径化には魅力的な利点がたくさんありますが、それと同じくらいしっかり考えるべき欠点もあるんです。
次は、こうした流れがどう始まったのか?「ホイール大径化と低扁平タイヤの歴史」を覗いてみましょう!
4. ホイール大径化と低扁平タイヤの歴史
今では当たり前になった「大きなホイール」や「低扁平タイヤ」ですが、実はこの流れ、クルマの歴史の中で少しずつ進化してきたものなんです。ここでは、その変遷をざっくりたどってみましょう!
■ 昔は“ふっくらタイヤ”が当たり前だった
1960年代ごろまでは、一般的な乗用車のタイヤの扁平率(高さの割合)は約82%。つまり、かなり丸っこくて厚みのあるタイヤが主流だったんです。今見ると「なんかレトロだな」と感じるかもしれませんね。
この時代はまだスピード性能よりも、乗り心地や耐久性が重視されていたこともあり、厚いタイヤが好まれていました。
■ 1970年代:スーパーカーの登場とともに進化が始まる
転機が訪れたのは1970年代。フェラーリ512BBやランボルギーニ・カウンタックなど、高性能なスーパーカーが登場したことで、タイヤにも「スポーツ性能」が求められるようになってきました。
このとき使われ始めたのが70扁平タイヤ。今でこそそこまで低い数字じゃないですが、当時としてはかなり画期的でした。
さらに1970年代後半には、ポルシェ930ターボがピレリに依頼して開発した**50扁平の「チントゥラートP7」**が登場!
これが本格的な“低扁平タイヤ時代”の幕開けです。
■ 日本でも少しずつ普及していくが、最初は慎重だった
日本でも1972年、トヨタ・スプリンタートレノとカローラレビンに70扁平タイヤが初採用されました。
でも当時の日本では、60扁平や50扁平のような超スポーティなタイヤは、「暴走行為を助長する」として行政側が消極的だったんです。
そのため、輸入車には使われていたけど、国産車の純正ではNGという時代が続いていました。
■ 1980年代~1990年代:ついに純正でも解禁!
海外との貿易不均衡を解消するための圧力もあり、1980年代に入って運輸省が方針転換。
これにより…
- 1983年:60扁平タイヤの純正採用解禁
- 1988年:50・55扁平タイヤが解禁
- 1993年:45扁平タイヤもOKに!
といったように、少しずつ純正でも使えるようになっていきました。
この流れは、「ドアミラー」や「サイドウインカーミラー」など、輸入車で先に使われていた装備が、後から国産車にも許可されていった歴史とよく似ています。
■ 現代では…大径ホイール+大径タイヤがセットに
今ではただのインチアップだけでなく、ホイールもタイヤも一緒に大きくするのが新しいトレンド。
走行性能・安全性・環境性能など、あらゆるバランスを考慮して進化しているんですね。

つまり今の足元事情は、**見た目の流行ではなく、“進化の結果”**というわけです。
まとめ|見た目だけじゃない“タイヤの進化”を理解しよう
ホイールやタイヤが大きくなる理由、見えてきましたか?
「ただカッコよく見せたいだけでしょ?」と思われがちですが、実はそれだけじゃないんです。ブレーキ性能の向上、運動性能のアップ、さらには燃費や安全性にも関わる、まさに“クルマの進化の証”ともいえる変化なんですね。
もちろん、乗り心地が硬くなったり、コストが上がったりといったデメリットもあるので、自分のライフスタイルや使い方に合っているかをしっかり見極めることが大切です。
特に今は、大径タイヤ+細身タイヤという、新しい燃費志向の流れも登場してきています。
一見すると“変な形”に見えるかもしれませんが、理由がわかると「なるほど!」と思える設計なんです。
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よくある質問
- Qホイールを大きくしたら、車検は通らなくなりますか?
- A
基本的には通りますが、条件があります。
ホイールやタイヤのサイズアップ自体は違法ではありません。ただし、以下のような保安基準を満たしている必要があります。
- スピードメーターの誤差が±5%以内
- タイヤが車体やフェンダーに干渉しない
- 最低地上高(9cm以上)を確保できている
これらを満たしていないと車検NGになる場合もあるので、サイズ変更時はしっかり確認しましょう。
- Qホイールを大きくすると運転しづらくなりませんか?
- A
はい、人によってはそう感じる場合もあります。
低扁平タイヤを履くとハンドルの反応が鋭くなり、操作が「シャープ」になります。これを「運転が楽しい!」と感じる人もいれば、「クイックすぎて怖い」と感じる人もいます。
また、路面の凹凸を拾いやすくなるので、乗り心地が硬くなる傾向も。特に街乗り中心の方やファミリーカーでは慎重に選ぶのがオススメです。
- Qタイヤを大きくすると本当に燃費は良くなるんですか?
- A
条件次第では良くなることもあります。
- 外径を大きくすることでタイヤの回転数が減り、回転ロスが少なくなる
- 空気圧を高めにできて転がり抵抗が減る
- 細身の設計にすれば空気抵抗も軽減
こうした工夫をすれば、燃費の改善につながるケースもあります。ただし、重量や接地抵抗が増えるような選び方をすると逆効果になることも。全体のバランスが大切です。






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