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ディーラー点検で「問題なし」と言われたのに壊れる理由|見逃されやすい盲点とは?

整備・メンテナンス

「ディーラーで点検してもらって、“問題なし”って言われたばかりなのに壊れた……」
そんな経験をすると、正直モヤッとしますよね。

「ちゃんと見てなかったんじゃないの?」「点検代、無駄だったのでは?」と、不信感を持つのも無理はありません。私もこれまで、同じような相談を何度も受けてきました。

でも実はこのトラブル、特別に珍しいケースではありません。ディーラー点検で「異常なし」と判断された直後に故障が起きる背景には、点検制度そのものの限界や、機械製品としてのクルマの性質、そしてユーザー側が知らないまま背負っている“現実”が関係しています。

この記事では、

  • なぜディーラー点検後でも車は壊れるのか
  • それはディーラーの責任なのか、それとも仕方ないことなのか
  • もし点検直後に壊れたら、ユーザーはどう行動すべきか

この3つを、感情論ではなく仕組みベースでやさしく整理していきます。

「ディーラーを疑うか、全部自分が悪いと諦めるか」ではなく、
納得できる考え方と、損をしにくい立ち回り方を知ってもらうことがこの記事の目的です。

少し長くなりますが、読み終わる頃には「なるほど、そういうことか」と肩の力が抜けるはずですよ 🙂


結論:ディーラー点検で「問題なし」でも壊れるのは珍しくない

先に結論からお伝えしますね。

ディーラー点検で「問題なし」と言われても、車が壊れない保証はありません。
そして多くの場合、それはディーラーのミスではなく、点検の仕組み上どうしても起こり得ることです。

ディーラー点検や車検は、
「その時点で保安基準に適合しているか」「今すぐ危険な状態ではないか」を確認するものです。

つまり、

  • 数日後・数週間後の故障を予言するものではない
  • 内部劣化や寿命寸前の部品まで保証するものでもない

という前提があります。

そのため、点検直後に故障が起きても、
「ちゃんと点検していれば防げたはず」とは限らないのが現実です。

ただし、ここで重要なのは、

  • ユーザー側が不利になるケース
  • 逆に、行動次第で損を防げるケース

この2つがはっきり分かれているという点です。

この記事では、
「仕方ない」で終わらせる話と、
「知っていれば避けられた」話をきちんと切り分けて解説していきます。

ここから先は、まずなぜ点検後でも壊れるのかという根本理由から見ていきましょう。




ディーラー点検で「問題なし」と言われても壊れる理由

点検は「未来予測」ではない(制度上の前提)

まず知っておいてほしいのが、ディーラー点検は未来の故障を予測するものではない、という大前提です。

点検や車検で確認しているのは、

  • その時点で安全に走れる状態か
  • 保安基準に適合しているか

この2点が中心です。

エンジン内部やミッションの奥深くなど、
分解しないと分からない部分は、基本的に点検項目に含まれていません

もし「将来壊れそうな部品」をすべて事前に見つけようとすると、
大規模な分解点検が必要になり、時間も費用も現実的ではなくなってしまいます。

そのため、ディーラー点検はどうしても、

  • 異音が出ている
  • 警告灯が点いている
  • 明らかな劣化が確認できる

といった「今、症状が出ている部分」中心の確認になるのです。

つまり、点検で「問題なし」と言われたということは、
「その瞬間は異常が確認できなかった」という意味であって、
「しばらく絶対に壊れない」という保証ではありません


点検が“とどめ”になるケースもある(経年劣化の現実)

あまり知られていませんが、
点検作業がきっかけで不具合が表に出るケースも、実は一定数あります。

特に多いのが、

  • ゴムホース
  • 樹脂製コネクター
  • 経年劣化した配線

といった、年数とともに脆くなる部品です。

これらは、

  • 触れただけでヒビが入る
  • 抜き差しで内部が割れる
  • 動かしたことで限界を超える

といったことが起こり得ます。

この場合、「点検したから壊れた」と感じやすいのですが、
実際にはすでに寿命寸前だったものが表面化したと考えるほうが近いです。

もちろん、整備士が雑に扱っていいわけではありませんが、
経年車では避けきれない現象でもあります。


目視と診断機にも限界がある

「今はコンピューター診断があるんだから、全部分かるんじゃないの?」
こう思っている方も多いかもしれません。

ですが実際には、診断機で分かるのは“結果”が出た異常だけです。

例えば、

  • センサーがまだ正常範囲で動いている
  • 異常が一時的・断続的にしか出ない
  • 再現条件が特殊

こういったケースでは、
不具合があってもエラーコードが残らないことも珍しくありません。

また、構造上の弱点や個体差によるトラブルは、
症状が出るまで「異常なし」と判断されてしまうこともあります。

だからこそ、点検結果の「問題なし」は、
万能なお墨付きではないという現実を知っておくことが大切なんですね。




「それってディーラーの責任?」と感じたときに知るべき現実

整備保証の範囲はかなり限定的

点検直後に故障が起きると、真っ先に浮かぶのが、
「これって無償で直してもらえるんじゃないの?」という疑問だと思います。

結論から言うと、整備保証が適用されるケースはかなり限られています

多くのディーラーが設けている整備保証は、

  • 整備作業のミス
  • 取り付け不良
  • 明確な見落としが原因の不具合

といった、「整備そのものが原因」と証明できる場合のみが対象です。

一方で、

  • 経年劣化による故障
  • 点検時に交換を勧められて断った部品
  • 点検後に進行した劣化・破損

これらは、原則として整備保証の対象外になります。

ここで多い誤解が、
「点検に出した=全部面倒を見てもらえる」という思い込みです。

実際には、点検内容・保証範囲・期間はしっかり線引きされていて、
その範囲を超えた故障については、ディーラー側も責任を負えません。

このあたりの仕組みを知らずにいると、
「冷たい」「逃げられた」と感じやすくなってしまいます。

ディーラーとの付き合い方や、
「任せていい整備・任せきりにしない整備」の考え方については、
こちらの記事でも詳しく整理しています。


実は「立証責任」はユーザー側にある

もうひとつ、あまり知られていないけれど重要なのが、
法律上、立証責任はユーザー側にあるという点です。

つまり、

  • 点検時に見落としがあったこと
  • その見落としと今回の故障に因果関係があること

これをユーザーが証明しなければならないのが原則になります。

ですが現実的には、

  • 点検時の状態を第三者が確認していない
  • 内部部品の劣化進行を証明できない
  • 時間経過による変化との切り分けが難しい

といった理由から、
完全に立証するのはほぼ不可能なケースが大半です。

その結果、

  • 感情的に揉める
  • 話し合いが平行線になる
  • 結局は自費修理になる

こうした流れになりやすいのが、点検後トラブルの現実です。

だからこそ重要なのは、
「あとから責任を追及する」よりも、
事前・事後の行動で損を減らすという考え方なんですね。

次の章では、点検後すぐに壊れてしまったときに、
ユーザー側が現実的に取るべき行動手順を整理していきます。




点検後すぐ壊れたときの正しい行動手順

まず最初にやるべきこと

点検直後に不具合が出ると、どうしても感情が先に立ってしまいますよね。
でも、ここでの初動がその後の結果を大きく左右します。

まずやるべきことは、次の3つです。

  • 整備記録簿(定期点検整備記録簿)を確認する
  • いつ・どこで・どんな症状が出たかを整理する
  • 感情的に責めず、事実ベースで相談する

特に整備記録簿は、
「どこを点検し、どこを触って、どこは未作業だったのか」が分かる重要な資料です。

ここを確認せずに話を進めてしまうと、
「言った・言わない」の水掛け論になりやすく、結果的に不利になってしまいます。

また、ディーラー側も人です。
最初から強く責めてしまうと、防衛的な対応になり、
本来できたはずの柔軟な判断がされにくくなることもあります。

実際にトラブルが起きたときの、
感情をこじらせずに話を進めるコツについては、こちらの記事も参考になります。


自分で「状況証拠」を残すという考え方

ここからが、損をする人・しない人の分かれ道です。

点検後トラブルで重要になるのは、
「何が起きたか」を客観的に示せる証拠があるかどうか。

たとえば、

  • 点検直後は異音がなかった
  • 帰宅途中から症状が出始めた
  • 警告灯が点いたタイミング

これらを口頭だけで説明するより、
記録として残っているほうが圧倒的に話が早く進みます

そこで役立つのが、ドライブレコーダーです。

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映像があることで、

  • 異音の発生タイミング
  • 警告灯が点いた瞬間
  • 点検直後からの走行状況

こうした情報を、感情ではなく事実として共有できます。

これは責任追及のためだけでなく、
ディーラー側が原因を切り分けるうえでも、実はかなり助けになるんですよ。


異常の兆候を早期に掴む方法

もうひとつ、「壊れてから慌てる」状況を減らすために知っておいてほしいのが、
ユーザー側でも異常のヒントを把握できるという点です。

最近の車は、異常が完全に表面化する前に、
内部的なエラー情報を溜め込んでいることがあります。

そこで役立つのが、OBD2診断機です。

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これがあれば、

  • 警告灯が点く前のエラー履歴
  • 一時的に発生した異常コード
  • 「様子見でいいのか」「早めに相談すべきか」の判断材料

こうした情報を、ディーラーに持ち込むことができます。

警告灯が一瞬ついて消えた、というケースについては、
こちらの記事で危険度の判断基準を詳しく解説しています。

次の章では、こうしたトラブルで特に多い、
よくある誤解や勘違いを整理していきます。




よくある誤解・やりがちな勘違い

点検後トラブルで話がこじれやすい原因の多くは、
「思い込み」や「勘違い」にあります。

ここでは、特に多い誤解を整理しておきましょう。

ディーラーはすべての責任を負う存在という誤解

「ディーラーに出したんだから、何かあったら全部対応してくれる」
そう思ってしまう気持ちは自然ですが、現実は少し違います。

ディーラーは、

  • 依頼された点検・整備を
  • 定められた範囲で
  • 適切に行う

という責任を負っています。

一方で、点検範囲外の劣化や、その後に進行した故障まで保証する義務はありません

この前提を知らないと、
「対応してくれない=逃げられた」と感じやすくなってしまいます。

「問題なし=しばらく壊れない」という思い込み

点検結果の「問題なし」は、
“現時点で確認できる異常がない”という意味です。

寿命寸前の部品や、条件次第で症状が出る不具合は、
その時点では問題なしと判断されることもあります。

「問題なし」という言葉を、
保証やお墨付きと受け取らないことが、トラブル回避の第一歩です。

高い点検費=安心料という誤解

点検費用が高いと、
「これだけ払ったんだから完璧なはず」と期待してしまいがちです。

ですが、点検費用は、

  • 作業時間
  • 設備投資
  • 人件費

といったコストの対価であって、
未来の故障を防ぐ保険料ではありません

「どこまでやってもらえるのか」を理解したうえで任せることが大切です。

ディーラー任せにして損しやすい整備・逆に任せたほうがいい整備については、
こちらの記事で具体的にまとめています。




まとめ|ディーラー点検との現実的な付き合い方

最後に、この記事の要点を整理しますね。

  • ディーラー点検は万能ではなく、未来の故障を保証するものではない
  • 点検直後の故障=即ディーラーの責任、とは限らない
  • 行動次第で、損を減らせるケースは確実にある

大切なのは、
ディーラーを疑い続けることでも、すべてを諦めることでもありません

点検の役割と限界を理解したうえで、
「任せるところ」と「自分で把握しておくところ」を分けること。

これができるだけで、点検後トラブルに対する不安やストレスは、かなり減ります。

私自身、これまで多くの相談を受けてきましたが、
一番のリスクは「知らないまま任せきりにすること」だと感じています。

この記事が、
「点検で裏切られた」と感じた気持ちを整理し、
次から少しでも冷静に判断できる材料になれば嬉しいです 🙂


参考文献・参考サイト


よくある質問

Q
点検直後なら無条件で無償修理してもらえますか?
A

いいえ。原則として、整備ミスや見落としが原因だと立証できない限り、無償修理は難しいです。経年劣化や点検範囲外の故障は対象外になります。

Q
ディーラー以外で点検や修理をすると保証は切れますか?
A

基本的なメーカー保証は、適切な整備が行われていれば即座に切れることはありません。ただし、不適切な整備や改造が原因と判断された場合は保証対象外になることがあります。

Q
不安なら毎回、細かく点検してもらったほうがいいですか?
A

必ずしも正解ではありません。過剰な点検は費用がかさみ、過整備につながることもあります。車の年式・走行距離・使い方に応じて、必要な点検を選ぶことが大切です。

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