はじめに
「ちょっと止まっただけなのに、これって違反になるの?」
車を運転していると、こんな疑問を感じたことはありませんか?
実はこの疑問、多くの人が「停止・駐車・停車の違い」を正確に理解できていないことが原因なんです。 赤信号で止まるのも、荷物を下ろすために路肩に寄せるのも、全部同じ「止まる」行為に見えますよね。 でも、道路交通法ではそれぞれまったく別の意味として扱われています。
しかもややこしいのが、「5分以内ならOK」「人が乗り降りするだけなら大丈夫」など、 条件次第で違反になるかどうかが変わる点です。 知らずにやっている行為が、実は反則金や点数の対象になっているケースも少なくありません。
この記事では、まず停止・駐車・停車それぞれの定義の違いをしっかり整理し、 次にどんな場所・状況で禁止されるのかを一覧で分かりやすく解説していきます。 免許の学科試験対策としてはもちろん、日常運転で「これは大丈夫?」と迷ったときの 判断基準としても使える内容を目指しました。
「なんとなくの感覚」ではなく、ルールとして正しく理解したい方は、 ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
停止・駐車・停車の定義と区別
まず大前提として知っておきたいのが、「停止」という言葉は、 実は道路交通法上の厳密な区分ではなく、止まっている状態すべてをまとめた呼び方だという点です。 駐車も停車も、広い意味では「停止」の一種になります。
ここでは混乱しやすい3つの言葉を、順番に整理していきましょう。

停止とは
停止とは、運転の流れの中で一時的に車を止めることを指します。 これは主に学科試験や説明の便宜上使われる言葉で、法律上の処分区分ではありません。
- 赤信号で止まる
- 一時停止標識で止まる
- 安全確認のために止まる
これらはすべて「停止」ですが、違反かどうかは駐車・停車のどちらに該当するかで判断されます。
駐車とは
駐車とは、車が継続的に止まっている状態を指します。 ポイントは「すぐに動かせない」「待ちの状態になっている」という点です。
- タクシーの客待ち
- 荷物の出来上がりを待つ荷待ち
- 5分を超える荷物の積み下ろし
- 故障などで長時間止めている状態
運転者が車から離れていなくても、待っている状態であれば駐車に該当します。 ここは勘違いされやすいポイントです。
停車とは
停車は、駐車に当たらない理由で車を止めている状態を指します。 最大の判断基準は、運転者がすぐに運転できる状態かどうかです。
- 人の乗り降りのために止まる
- 5分以内の荷物の積み下ろし
- 道路脇のポストに郵便物を投函する

エンジンを切っていなくても、ハザードを出していても関係ありません。 あくまで時間と状態で判断される点が重要です。
停止が禁止される場所と考え方(停止禁止部分)
停止・駐車・停車の違いが分かったところで、次に押さえておきたいのが 「そもそも止まること自体が許されていない場所」です。
この章で解説するのは、いわゆる停止禁止。 駐車や停車以前に、「一瞬でも止まってはいけない」場所になります。
停止禁止部分とは
停止禁止部分とは、道路上に黄色い線で縁取られ、四角く囲われた標示が描かれている場所を指します。 見た目で分かりやすい反面、意味を正しく理解していない人が多いポイントでもあります。

- 車線上に黄色の枠で囲われている
- 主に消防署・警察署などの前に設置される
- 緊急車両の出動を妨げないための規制
この枠内は通過するだけなら問題ありません。 しかし、信号待ちや渋滞であっても、枠の中で止まってしまうと違反になります。
信号待ち・渋滞でもアウトになる理由
「前が詰まっていたから仕方ない」という言い訳は、停止禁止部分では通用しません。 止まってしまう可能性があるにもかかわらず侵入した時点で、 ルール違反と判断されるのがこの規制の厳しいところです。
そのため、停止禁止部分の手前では 必ず前方の状況を確認し、抜け切れるかどうかを判断する必要があります。
交差点や横断歩道での停止との違い
ここで混同されやすいのが、交差点内や横断歩道上で止まってしまったケースです。 実はこれらは、「停止禁止違反」ではありません。
交差点や横断歩道の場合は、 侵入禁止違反や交差点等進入禁止違反として扱われます。 「止まったこと」そのものではなく、 止まる可能性があるのに進入した行為が問題になるわけです。

なお、交差点内での右折待ちによる停止は、 正しい通行方法であれば違反にはなりません。 このあたりも、感覚ではなくルールで整理して覚えておくと安心ですね。
駐停車が禁止される場所(駐車も停車もNG)
次に解説するのは、駐車も停車もどちらも禁止されている場所です。 ここは「短時間なら大丈夫」「人の乗り降りだけだからOK」といった 言い訳が一切通用しないエリアになります。
駐停車禁止となる場所は全部で13種類あり、 学科試験だけでなく、実際の取り締まりでも非常に重要なポイントです。

① 標識・標示による駐停車禁止
- 青地に赤いバツが描かれた「駐停車禁止」標識がある道路
- 歩道の縁に黄色の実線が引かれている道路
この場合は、時間や理由に関係なく駐車も停車も不可です。 ハザードを点けていても関係ありません。
② 路側帯
路側帯の中は、原則として駐停車禁止です。 歩道がない道路で、次のようなケースが該当します。
- 路側帯が2本の実線で引かれている
- 片方が実線、もう片方が破線になっている
見落としやすいですが、路肩と勘違いして止めると違反になりやすいポイントです。
③ 高速道路
高速道路では、事故や故障などの緊急時を除き、駐停車は禁止されています。
- 本線
- 路側帯
- 合流車線・減速車線
休憩や仮眠をしたい場合は、必ずサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)を利用しましょう。
④ その他の場所(覚え方:時小窓不案バス)
残りの9か所は、教習所や試験対策でよく使われる 「時小窓不案バス」という語呂合わせでまとめて覚えると便利です。
| 禁止場所 | 規制範囲 | 理由・補足 |
|---|---|---|
| トンネル | 全て | 暗く視界が悪く危険 |
| 軌道敷内 | 全て | 路面電車の通行を妨げる |
| 坂の頂上付近・急な坂 | 全て | 対向車が見えない |
| 交差点 | 前後5m | 渋滞や事故の原因 |
| 曲がり角 | 前後5m | 車の通行を妨げる |
| 横断歩道 | 前後5m | 歩行者の視界を遮る |
| 踏切 | 前後10m | 重大事故につながる |
| 安全地帯 | 前後10m | 歩行者の安全確保 |
| バス停 | 運行時間中・前後10m | 反対車線も含まれる |

ここまでが、停車ですら許されない場所です。 「ほんの一瞬だから」「誰もいないから」といった判断は、 このエリアでは特に危険だと覚えておきましょう。
駐車が禁止される場所(停車は可能)
ここでは、駐車はダメだけど停車は認められている場所を整理します。 「短時間ならOK」という感覚が通用するのは、実はこの章で出てくる場所だけです。
駐車禁止となる場所は、全部で5種類あります。 どれも日常運転で遭遇しやすく、知らないと違反になりやすいポイントです。

① 標識・標示による駐車禁止
- 赤い車線が入った「駐車禁止」標識がある道路
- 歩道の縁に黄色の破線が引かれている道路
この場合は駐車のみ禁止で、停車(人の乗り降り・5分以内の積み下ろし)は可能です。 黄色の実線との違いは、必ずセットで覚えておきましょう。
② 消防・消火に関係する場所
消防や消火に関係する設備の周辺は、原則として駐車禁止です。
- 消火栓・防火水槽・消防用防火水槽など:5m以内
- 火災報知機(人が操作するもの):1m以内
「消防」「消火」という言葉が出てきたら、まず5mを思い出すと整理しやすいです。
③ 工事現場付近
道路工事が行われている区域の端から、5mの範囲は駐車禁止です。 工事車両の出入りや安全確保のための規制になります。
④ 自動車用出入口付近
コインパーキングや住宅の駐車場など、 自動車が出入りする場所の前後3mは駐車禁止です。
自分の家の前であっても、出入口として使われていれば対象になる点には注意が必要です。
⑤ 無余地駐車の禁止
駐車した結果、車の右側(運転席側)に 3.5m以上の余地が確保できない場合は駐車禁止となります。
- 3.5mより狭くなると無余地駐車
- 標識で「駐車余地6m」など指定がある場合は、その距離が基準
ただし、以下のようなケースでは例外的に認められることがあります。
- 引っ越し業者が荷物を積み下ろししており、運転者がすぐ運転できる状態
- 救急車などの傷病者救護のため、やむを得ない場合

ここまでが、「駐車だけNG・停車はOK」な場所です。 次の章では、これらの禁止場所でも例外的に 駐車や停車が認められるケースについて解説していきます。
補足|駐車・停車が例外的に認められるケース
ここまで「停止禁止」「駐停車禁止」「駐車禁止」と、 止まってはいけない場所を整理してきましたが、 実はこれらの場所でも条件付きで駐車・停車が認められる場合があります。
例外規定を知らないと、 「本当はOKなのに避けてしまう」 「逆にダメな場面で止めてしまう」 という判断ミスにつながりやすいので、ここでしっかり確認しておきましょう。
「駐車可」「停車可」の標識がある場合
駐停車禁止場所や駐車禁止場所であっても、 専用の補助標識が設置されている場合があります。
代表的なのが、標識の下に 「貨物の積み下ろしに限る」 「人の乗り降りに限る」 といった条件が書かれているケースです。
この場合は、書かれている条件を満たす行為に限って 駐車や停車が認められます。 条件から外れると、通常どおり違反になる点には注意が必要です。
時間帯・曜日が指定されているケース
都市部や商業地域では、 時間帯や曜日によって規制内容が変わることがあります。
- 平日昼間のみ駐車禁止
- 朝夕の通勤時間帯のみ駐停車禁止
- 休日は規制なし
標識は1枚だけを見るのではなく、 必ず補助標識までセットで確認するクセをつけましょう。
「やむを得ない場合」が認められる例
法律上、すべてが機械的にアウトになるわけではなく、 次のようなやむを得ない事情がある場合は、 例外的に認められることがあります。
- 事故や故障による停止
- 急病人・負傷者の救護
- 警察官・係員の指示による停止
ただし、「ちょっとだけだから」「すぐ戻るつもりだった」といった 自己都合は、やむを得ない理由にはなりません。

最終的には、 その場の安全確保や交通の円滑さを妨げていないか という視点で判断されることを覚えておくと、 実際の運転でも判断しやすくなります。
まとめ|「止まる」は感覚ではなくルールで判断しよう
今回は、混同されやすい「停止・駐車・停車」の違いと、 それぞれが禁止される場所・条件について整理してきました。
ポイントを振り返ると、次のようになります。
- 停止は総称であり、実際の違反判断は 駐車か停車かで行われる
- 駐車は「継続的に止まる状態」、 停車は「すぐ運転できる一時的な停止」
- 停止禁止・駐停車禁止・駐車禁止は、 場所ごとにルールがまったく違う
- 「5分以内」「人の乗り降り」という条件は、 どこでも通用するわけではない
多くの違反やトラブルは、 「少しなら大丈夫だろう」 「今まで捕まったことがないから平気」 といった感覚的な判断から起こります。
でも、交通ルールは感覚ではなく、 定義・距離・条件で決まっています。 一度きちんと整理してしまえば、 日常運転で迷う場面はぐっと減ります。
特に駐停車に関するルールは、 学科試験だけでなく、 実生活での取り締まりやトラブルにも直結しやすい分野です。 「なんとなく」から卒業して、 根拠を持って判断できる運転を意識していきたいですね 🙂
この記事が、 違反を避けるための知識整理だけでなく、 安全で気持ちのいい運転につながればうれしいです。
あわせて読みたい
停止・駐車・停車の違いが理解できたら、 次は「勘違いしやすい交通ルール」や「覚え方」も一緒に押さえておくと、 実際の運転や学科試験でさらに安心です。
- 学科試験後も役立つ!駐停車禁止場所12箇所の覚え方完全ガイド
- 「ゼブラゾーン」は通っていい?知らないと損する正しい意味と使い方を解説!
- 【保存版】標識と標示の違い&覚え方のコツ|免許試験対策まとめ
- 【違反になるの!?】見落としがちな交通ルール8選|意外と知らない運転マナー
どれも今回の記事内容と強くつながっているテーマなので、 「ここがまだ不安かも…」と感じたところから読んでみてくださいね。
よくある質問
- Qハザードランプを点けていれば停車扱いになりますか?
- A
いいえ、ハザードランプの有無は判断基準になりません。 駐車か停車かは、 「どれくらいの時間止まっているか」 「運転者がすぐに運転できる状態か」 といった状態と目的で判断されます。
ハザードを点けていても、 客待ちや長時間の積み下ろしであれば駐車扱いになり、 駐車禁止場所では違反になる点に注意しましょう。
- Q運転席に人が乗っていれば駐車にならないのですか?
- A
これも誤解されやすいポイントですが、 運転席に人がいても駐車になるケースはあります。
たとえば、 荷物の出来上がりを待っている、 誰かを待機しているといった状態は、 すぐに発進できないため駐車と判断されます。 「車から降りていない=停車」という考え方は危険です。
- Q5分以内ならどこでも停車していいのですか?
- A
いいえ、5分ルールは万能ではありません。 5分以内の荷物の積み下ろしは停車に該当しますが、 駐停車禁止場所では時間に関係なくアウトです。
「停車が認められる場所かどうか」を先に確認し、 そのうえで5分以内かどうかを判断する、 という順番で考えるようにしましょう。
駐停車の判断で迷ったときは、 「今この場所で止まる理由は何か?」 「すぐに動かせる状態か?」 を自分に問いかけると、判断ミスを減らせますよ 🙂






※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。リンクを経由して商品を購入された場合、当サイトに報酬が発生することがあります。
※本記事に記載しているAmazon商品情報(価格、在庫状況、割引、配送条件など)は、執筆時点のAmazon.co.jp上の情報に基づいています。
最新の価格・在庫・配送条件などの詳細は、Amazonの商品ページをご確認ください。