1. はじめに|「AT車にエンブレって必要なの?」そんな疑問に答えます
「エンジンブレーキって、マニュアル車だけの話じゃないの?」
そんなふうに思っている方、実はけっこう多いんです。でも実は、AT車(オートマ車)でもエンジンブレーキはしっかり活用できるって知ってましたか?
オートマ車に乗っていると、Dレンジに入れっぱなしで走ることが多く、エンジンブレーキの存在すら意識したことがない…という方もいるかもしれません。でも、長い下り坂でブレーキが効きにくくなったり、高速道路で減速が間に合わなかったりした経験がある人には特に注目してほしいテクニックなんです。
しかも最近のAT車には、Sレンジ(スポーツモード)やBレンジ(ブレーキモード)、あるいはパドルシフトが搭載されているものも増えていて、マニュアル車のようにシフト操作でエンジンブレーキを強化することが可能なんです。
この記事では、そんなAT車でのエンジンブレーキの使い方とメリットを初心者でもわかりやすく解説していきます。
「フットブレーキに頼りっぱなしで大丈夫?」
「下り坂でのブレーキって、実は危ないの?」
そんな不安を感じたことがある方も、ぜひ最後まで読んでみてください。安全運転にも、燃費にも、車の寿命にも役立つエンジンブレーキの魅力が、きっと見えてくるはずです。
2. エンジンブレーキってどんな仕組み?
「エンジンブレーキ」と聞いても、ピンと来ない方も多いかもしれません。簡単に言うと、アクセルを離したときに車が自然と減速するあの感覚、それがエンジンブレーキです。
● フットブレーキとの違いとは?
普段、車を止めるときに使っているのは「フットブレーキ(ペダルを踏むブレーキ)」ですよね。これは車のブレーキパッドがタイヤのディスクを挟んで止める仕組みで、瞬時に減速できます。
それに対してエンジンブレーキは、アクセルを離すだけでじわ〜っとスピードが落ちる自然な減速方法です。ブレーキランプも点かないので、同乗者にとっても体感がやわらかく、スムーズに感じられることが多いんです。
● エンジンブレーキが効く理由は?
エンジンブレーキは、エンジン内部の抵抗を使って減速しています。たとえば、アクセルをオフにすると燃料の供給が止まり、エンジンは動力を出さずに「惰性で回される」状態になります。
このとき、エンジン内ではこんな抵抗が発生します:
- 機械的な摩擦(ピストンやクランクが回る抵抗)
- 吸排気の空気抵抗(ポンピングロス)
- オルタネーターなど補機類の駆動ロス
これらが合わさって、タイヤの回転をエンジン側がグッと引っ張るようにして車を減速させているんですね。
● ガソリン車とディーゼル車で効き方が違う?
実はエンジンブレーキの効き具合は、ガソリン車とディーゼル車で違いが出ます。
ガソリン車は「スロットルバルブ」という空気の通り道を調整する仕組みがあり、アクセルオフで空気の流れが制限されて真空状態が生まれます。この真空が、ピストンに大きな抵抗を与えてくれるため、エンジンブレーキが強く効くんです。
一方ディーゼル車はスロットルバルブがない(もしくは非常に小さい)ため、空気がスムーズに出入りしてしまい、エンジンブレーキはやや弱めになります。
● ギアを変えるとエンジンブレーキも変わる?
はい、ギアの段数によってエンジンブレーキの強さは大きく変わります。
たとえば低いギア(Lや2速)にすると、タイヤの回転がより多くの回数、エンジンに伝わるため、エンジンの回転数が上がります。その結果、エンジン内部の抵抗も強くなって、減速力が大きくなるんです。

これをうまく使えば、ブレーキに頼らなくても減速をコントロールすることが可能になります。
3. AT車でもエンジンブレーキは使える!その方法とは?
「エンジンブレーキって、マニュアル車の特権でしょ?」と思っていた方、安心してください。AT車でもしっかりエンジンブレーキは使えます!しかも、最近のオートマ車は工夫次第でMT並みにギア操作できる機能もあるんです。
ここでは、AT車でのエンジンブレーキの活用方法を具体的に解説していきます。
● 基本はアクセルを離すだけ
まず基本中の基本。
AT車でもアクセルペダルを離せば、それだけでエンジンブレーキは効きます。
ただし、そのままだと効きは比較的弱め。Dレンジ(ドライブレンジ)のままでは、ギア比が高く、エンジン回転もあまり上がらないので、減速力は控えめです。
● Sレンジ・Bレンジで効きを強める
最近のAT車には「S(スポーツ)」「B(ブレーキ)」などの専用レンジが用意されていることがあります。
- Sレンジ:通常より低いギア(たとえば3速)に固定され、エンジンの回転数が高めに保たれるため、加速力と減速力がアップ。
- Bレンジ:エンジンブレーキを強めるためのモード。下り坂などでフットブレーキの使用を抑えるのに最適。
これらのモードは、特に下り坂や信号前などで減速したい場面で活躍します。
● パドルシフトやマニュアルモードの活用
AT車でも、以下のような手動操作が可能な車種が増えています:
- パドルシフト:ステアリングの裏側にある+/−のレバーで、手元でシフトチェンジできる。
- マニュアルモード(Mモードなど):シフトレバーを左右に倒して、自分でギアを選べるモード。
これらを使えば、走行中に任意のタイミングでシフトダウンしてエンジンブレーキを強めることが可能。下り坂では2速や3速に落とすことで、しっかりと速度を抑えられます。
● 注意すべき点もある!
エンジンブレーキは便利ですが、使い方を誤ると車や周囲に負担をかけてしまうこともあります。たとえば:
- 急なシフトダウンはエンジンやトランスミッションに負担がかかる
- 後続車が近いときにブレーキランプが点かず減速すると追突される可能性がある
- 路面が滑りやすい状況では急激な減速がスリップの原因になる

このようなときは、フットブレーキとの併用が大切。あくまで「エンブレは補助的なブレーキ」として活用するのがベストです。
4. エンジンブレーキを使うと得られる4つのメリット
AT車でも活用できるエンジンブレーキ。実は「使える」だけじゃなくて、使うことで運転がもっと快適・安全・経済的になるんです。ここではそのメリットを4つに分けてご紹介します。
① フットブレーキの負担が減って、安全性アップ!
坂道や高速道路など、長時間フットブレーキを使い続けるとブレーキが過熱し、次のような危険な現象が起こることがあります。
- フェード現象:ブレーキが熱で効かなくなる現象。高温で摩擦力が低下します。
- ベーパーロック現象:ブレーキフルードが沸騰して気泡が発生し、ペダルを踏んでもブレーキが効かなくなる状態。
これらは特に長い下り坂や高速走行後の連続ブレーキで発生しやすいですが、エンジンブレーキを併用することでフットブレーキの負担を軽減し、安全性をしっかりキープできます。
② 燃費が良くなる=お財布にやさしい
実は、エンジンブレーキ中は燃料がほとんど使われていないのをご存じですか?
車の多くは「アクセルオフで回転数が一定以上」のとき、燃料の噴射が完全にカットされます。つまり、
アクセルを離して減速している間、燃料を使わずに走っている
ということ。
これにより、信号前の早めの減速や、下り坂での惰性走行が燃費改善に直結します。
③ ブレーキパッドやローターの寿命が延びる
フットブレーキに頼りすぎると、当然ながらブレーキパッドやディスクローターがどんどん摩耗します。これらは定期的に交換が必要な消耗品で、工賃込みで数万円かかることも。
エンジンブレーキを活用すれば、フットブレーキの使用回数そのものを減らせるため、結果的にパーツの寿命が延びて出費が抑えられるんです。
④ 運転がスムーズになり、同乗者にもやさしい
エンジンブレーキは、フットブレーキのように「ガクッ」とした急な減速が少ないのが特徴です。これにより、
- カーブ前で自然に減速できる
- 信号でのブレーキングがなめらかになる
- 同乗者が酔いにくい

など、全体的に運転の質がアップします。とくに高速道路などでブレーキを多用すると、後続車に不安感を与えることもありますが、エンジンブレーキなら目立たず自然にスピードコントロールができますよ。
5. シーン別のおすすめエンブレ活用法
エンジンブレーキは「いつでもどこでも使えばいい」というわけではありません。シーンに応じてうまく使い分けることで、その効果を最大限に活かせます。
ここでは、実際の道路状況別におすすめの使い方を紹介していきます。
● 信号や一時停止の手前で使う
街中の運転では、赤信号や一時停止の手前で早めにアクセルを離すだけでOK。
これだけでエンジンブレーキが働き、自然にスピードが落ちていきます。
ポイントは、
- 「停止線が見えたらアクセルオフ」
- 「後続車との車間距離に注意」
燃料カットの時間が長くなり、燃費も向上します。フットブレーキを踏むのは停止寸前の最後だけで大丈夫です。
🚗 プチアドバイス:
長すぎる減速は後ろの車に迷惑がかかることもあるので、後続の車間と速度に気を配ることも忘れずに!
● 高速道路での減速時
高速道路では、料金所やカーブ、サービスエリアの進入口などで減速する場面がありますよね。
このときも、いきなりフットブレーキではなく、まずはエンジンブレーキから減速を始めるのがコツ。
- Dレンジのままアクセルオフ
- 必要に応じてSレンジやマニュアルモードでシフトダウン
これにより、ブレーキランプを点けずにスムーズな減速ができるので、後続車にもやさしく、渋滞を防ぐことにもつながります。
🚙 減速は目立たないほうが安全!
ブレーキランプの点灯で後ろの車が反応するよりも、自然な減速は全体の流れを崩しません。
● 長い下り坂
最もエンジンブレーキが役立つのが、山道や長距離の下り坂。
Dレンジのままだと速度がどんどん上がってしまい、フットブレーキに頼らざるを得ません。
このときは:
- SやBレンジに切り替える
- マニュアルモードで1速または2速に落とす
こうすることで、フットブレーキの回数や強さを減らし、ブレーキの過熱トラブルを防止できます。
⛔ ただし注意:
シフトダウンを急にやるとガクンと減速して不安定になることもあるので、早めの判断とゆるやかな操作が大事です。
まとめ|AT車でもエンブレを味方につけよう!
オートマ車に乗っていると、ついついDレンジでアクセルとブレーキだけで運転を完結させがちですよね。でも、エンジンブレーキをうまく取り入れるだけで、運転の質がグッと上がるんです。
今回紹介したように、AT車でもエンジンブレーキはしっかり使えます。
SレンジやBレンジ、パドルシフトといった機能を活用すれば、状況に応じて自分で減速をコントロールできるようになります。
もう一度、エンブレ活用のポイントをおさらいすると:
- フットブレーキの負担が減って安全性UP
- 燃費が良くなってお財布に優しい
- ブレーキの寿命が伸びてメンテ代節約
- スムーズな運転で同乗者も快適
特に、信号前の減速や長い下り坂、高速道路でのスピード調整には積極的に取り入れたいテクニックです。
「なんとなくオートマに任せっきりだった…」という方も、次の運転からは少し意識してエンブレを試してみてください。車にも、自分にも、周りにもやさしいドライブがきっとできますよ!
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よくある質問
- QAT車でもエンジンブレーキは自動で効いてるって聞いたけど、本当?
- A
はい、一部は自動で効いています。
アクセルを離せば、Dレンジのままでも軽く減速する力は働いています。ただし、減速力は弱め。下り坂などでより強く効かせたいときは、Sレンジ・Bレンジ・マニュアルモードなどを使ってシフトダウンすることで、しっかりエンジンブレーキを活かすことができます。
- Qエンジンブレーキだけで車を止めるのは危ない?
- A
危ないです!
エンジンブレーキはあくまで「補助ブレーキ」。完全停止までは必ずフットブレーキを併用してください。特に信号前やカーブ手前では、最後はしっかりブレーキを踏んで安全に止まりましょう。
- Qエンジンに悪影響はないの?
- A
通常の使い方であれば、むしろエンジンにやさしいです。
シフトダウンの操作を極端に乱暴にしたり、過度に高回転に入れたりしなければ、エンジンやミッションに悪影響はありません。むしろフットブレーキの摩耗を防ぐことで、車全体の負担を減らすことにつながります。






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